2017年 南フランス ナルボンヌの街を散策②

 ナルボンヌの街は穏やかなヨーロッパの田舎町。古い建物を残すような形で街が作られていて、日本人にとっては映画のセットに紛れ込んだような印象を受ける。




 雲の間からチラッと太陽が顔を覗かせ、気温も昨日までとは打って変わって暖かい。ガラにもないが、水路のほとりのベンチに座って本でも読みたくなるような気分だ。そんなこを空想しながら歩いていると、「足元気を付けて」と友人奥さんの警告。ここナルボンヌもペルピニャンと同様で、道の上には大量の犬のウンチが。どうもフランス人はフンの始末をするのが苦手なよう。
 典型的なヨーロッパの街の作り方として、街の中心部には大聖堂を建てて、大聖堂を中心に街を拡張していくというのがある。ここナルボンヌも同様で街に中心には遠くからでも屋根を見つけられる Saint-Just et Saint-Pasteur大聖堂がそびえ建っている。

 

カテドラルの裏手側の風景。あいにく、裏手の門は改装中。


教会のエントランスは街の中心部にあります。中にはいるのは無料。





ガイドブックにも載らない教会だけれども、中はどこか神聖な趣き。宗教的な意味はまったくわかりませんが、どれも装飾品は年季の入ったものでそれがいっそう雰囲気を掻き立てているような気がする。
 昼食はカテドラル近くのレストランで。


二枚目の写真、クリームソースの下はアヒルの肉。ちょっとこってりした鶏肉という感じで、クリームソースに良く合う。食事の最中、友人の奥さんが東欧出身なのにミルクアレルギーということが発覚。にもかかわらず、お腹が空いていたのかクリームソースのかかったアヒルのステーキを完食。数時間後、気分が悪いと言い出すのだった・・・。
 食事の後は再び、街を散策。裏路地を入ったところにローマ時代に作られた地下倉庫・Horreumが博物館として公開されている。


入場料を払って中に入ると、そこには雰囲気のある階段が。


地下倉庫の中は薄暗くちょっとしたお化け屋敷みたいな感じ。どこからともなく、獣の鳴き声が聞こえてくるが、これは博物館側の演出。受付のおばちゃんにあれはBGMだからパニックしないでと注意される。







外に出ると、もうすかっり夕暮れ時。そろそろ、電車でバルセロナに戻る時間。歩いていると、不動産屋を発見。

フランス語が全くわからないので、上の金額なんなのかわからないが、とにかく高そう。友人もすっかりこの町ののどかさを気に入ってしまい引っ越したいなぁと言ってるけど、まぁ物価はスペインよりもずっと高いなとボヤいていた。
 ナルボンヌの駅は小さな駅。改札も1つしかなく、ホントの田舎町の駅。電車が来るまで外でタバコを吸っていると、ジプシー系のおっさんに絡まれる。たぶんタバコをよこせとか言ってるんだけど、とにかく何もわからないので無視して立ち去る。やはり駅の周りにはよくわからん奴が多い。

帰りはスペインの国鉄・RENFEのAVEを利用。


夜だったので、景色という景色は楽しめず。1時間30分ほどでバルセロナのサンツ駅に到着。バルセロナから1時間30分ほどなら、ペルピニャン行かないでフランスの古城が丘にそびえ立つカルカッソンヌまで行けたんじゃ・・・と少しだけ2人で後悔。友人の奥さんは昼のクリームソースにやられてたのか気分悪いといってずっと寝ていた。
 サンツに着いてから、友人が明日日本へ帰る僕のために、とっておきの景色をということで、以前闘牛場だったショッピングモールの屋上へ案内してくれた。スペインの伝統の闘牛だが今ではバルセロナの市内では禁止となり、闘牛場跡地はショッピングモールとして利用している。
下の写真が旧闘牛場の屋上から見たバルセロナの夜景。とても綺麗な夜景にうっとりとしたところだが、自分は高所恐怖症。屋上に出るまでの長いエレベーターを乗るだけでも、足がすくんでしまっていた。屋上テラスに立って遠くを眺めるだけでも、落ち着かない。そんな様子を見て、友人夫妻に笑われてしまった。そんな僕たちの隣では、日本人の留学生と地元スペイン人の大学生が熱い抱擁を交わしながら愛の告白タイムのまっただ中。情けない気分にもなったが、次は彼女と来よう!と固く決意して屋上テラスを後にする。



 闘牛場からの夜景を楽しんだ後は、いろいろと案内してくれた友人にお礼、それに自分がどうしてもスペインで食べたかったので、パエリアをごちそうすることに。奥さんの方は、相当気分が悪かったらしく闘牛場近くの駅からバスに乗ってアパートまで帰ってしまった。

本場のパエリアは少し米自体は固かったけど、魚介類が豊富。日本で食べるものよりも、具がたくさんでおいしかった。野郎2人になったので、思い出話やこれから先の話を長々と閉店まで喋ってしまった。
 明日は飛行機に乗って日本に帰る日。今回は友人に何でもかんでも頼んでしまって楽な旅行だったけど、こうして海外に頼れる友人がいるってことはとてもラッキーなことだなと実感。また、いつか来ようと思えるそんな旅だった。

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