前日に飛行機の中で8時間寝ることなく雨季のタイの炎天下を歩き回ったせいか、旅先のホテルではいつも熟睡しきれない僕もこの日ばかりは眠りこけてしまった。この日の旅程はこの旅の目的地のカンチャナブリまで移動する日だ。
冷房で寒いぐらいに冷えた部屋からタバコを吸いに外に出ると外はムシムシとした熱蒸気が体にまとわりつくぐらいの暑さ。この何とも言えないジメジメ感が自分は今、東南アジアにいるという実感を思い起こさせてくれる。
ホテルでは朝食を付けていないのでシャワーを浴び身支度をして早々にチェックアウト。カンチャナブリ行きの高速バスが一日何本も運行される南バスターミナル・サーイターイマイまで移動する。南バスターミナル・サーイターイマイは自分が泊まったバンコクの繁華街とはチャオプラヤー川を挟んで対岸側だ。一人タクシーは高くつくので使いたくないなと思い、市バスを利用することに。まぁ、この市バスというのが旅行者にとっては難敵でとくに路線図があるわけでもなく時刻表もない。結局ネットで見つけた地図を頼りに南バスターミナルまで行くことにした。
↑がネットで拾った地図。スラッサク駅前のバス停から149番バスで南バスターミナルまで行けるということになる。
ホテルから歩いてスラサック駅前のバス停まで移動する。外は朝から蒸し変えるような暑さで50ℓのバックパックを背負ってすでに汗だく状態。BTSのスラサック駅にはビジネスシャツにスラックスに革靴といった日本と変わらない朝の通勤風景といった具合だ。
バス停で数台のバスを見送っただろうか、30分ほど待って149番バスがバス停に到着する。それにしても暑くて暑くて汗が止まらない。市バスは特に乗車券も前の電光案内板もない、下車時に料金回収のおばちゃんに運賃を支払うシステムだ。一応、乗り込む時におばちゃんに南バスターミナルまで行くことを確認する。おばちゃんには英語は通じないし、自分の拙いタイ語ではもっと通じないのでスマホ筆談で。バスの間違えはないようだ。
バスはエアコンがなく天井の扇風機のみ。窓は全開にしてあるのでバスが走り出すと外の風が入ってきて気持ちいいが、信号なんかで停車すると車内は一瞬で蒸しかえしてくる。バンコク市内を抜けると、背負いのカゴに日用品を満載にしたオジサンやら果物満載のカートをひっぱてくるおばちゃんなどがバスに乗り込んでくる。こういう風景を見るとこれから田舎に行くんだなという感じが出てくる。
一時間ほどで南バスターミナルに到着。ここ南バスターミナルからはタイのいたるところの地方都市まで行く長距離バスの発着所になっている。遠いところではなんとプーケットまでもある。
ついてからは、バスターミナル内のフードコートで朝食をとる。
豚の角煮をごはんにのせたカイパロー。一食60バーツで200円弱。タレに独特の臭みがあるものの、絶対に日本人なら好きな味だ。
カイパローをながしこんでから切符を買う。さまざまな旅行会社がカンチャナブリー行きのバスを運行しているが、値段はどこも同じ。タイの長距離バスは大型の観光バスタイプと乗合バンの二種類がある。値段は乗合バンの方が30バーツほど安く交通ルールがあってないような国なのでバンの方が圧倒的に早く目的地に着くのだが、乗合バンということでハイエース的なものにぎゅうぎゅうに敷き詰められる。これが熱いタイではかなりの苦痛。今回は急いでるわけでもないので、大型バスをチョイス。大型バスもかなりの本数が運行されているので、まず満車になるということはない。
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